癌の患者や家族にかける言葉…極限状況の人に何か言うときの心得とは?

癌 かける 言葉 介護

人には、主人の病気の事をあまり言えませんでした。
話したのは家族と、少しの親戚だけ。
それと友人数名。

主人のがんを友人に話したとき、驚いたらしく、店内に響くような大きな声で「え~、がん!」と言われたときは、それだけで腹が立ちましたね。
周りにいる人に丸聞こえじゃないの!!と・・・

私に、余裕が全然なかったんです。
彼女は驚いただけなのに・・・

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癌の患者や家族にかける言葉

癌の患者や家族にかける言葉には気をつけたいものです。

極限状況の人に何か言うときの心得とは?
親が癌になった人や癌になった友人にかける言葉は?

ヘタに励まそうなんて、無理なことだから。
大きなおせっかいは言ってはならないのかも。

2月7日の日記から

ピラティスの先生のお母さんが胃癌で、桜を見られない状態だそう。
骨折して世話をしているという話は聞いていたけど、その後肺炎になり、原因が胃癌からの肺転移だとわかったって。

お母さんを引き取って一緒に暮らしていた母娘だから、先生が一人で面倒をみているらしい。
妹さんは仙台か東京のはず。

先生は明るく元気にふるまっていたけど、余命宣告を受けて混乱の中にいるに違いない。
気のきつい人だから、一人で頑張っているみたい。
でも、生徒さんたちに打ち明けて、励まされていた。
がんを告白するって、悪くないな。

私も、相手によっては夫の病気の事を話すけど、どの人もやはり他人事。
家族しか、気持ちは分かり合えない。

2月8日の日記から

昨日、胆管炎の疑いでパパが入院した。
私が美容院へ行っている間に買い物に行ったらしい。
手袋もせず、帽子もかぶらず。
やることが甘い。
寒くて、冷えて、熱が出たのか。
「38度を超えたら、救急車を呼んでいいからすぐに病院へ来なさい。」と、主治医の先生から言われている。

病院に着いたら主治医の先生が手術中で、かわりの先生が、「どうします~」とかいう。
頼りない。やる気がない。
整形外科の人だったみたいで、わからないんでしょうね。
お願いして、入院させてもらうように話をした。

個室で1日11,000円といわれた。
熱が出ると、インフルエンザや新型コロナウイルスを疑われて、必ず隔離される。
2泊のところを1泊にしてもらった。
絶対にインフルエンザじゃないし。
もう、入院も慣れたもの。
ちゃちゃっと用意して、出発。

病院はたいへんだ。
ピラティスの先生のお母さんも日赤に胃癌で入院中。
桜がみられない状況で、看取りのとき。
先生、必死だろうけど、無理して大声で笑ったりしていた。

あとはモルヒネしかないと先生が言うので、励ますつもりで「今のモルヒネはすごくいいから。」と言ったら、この人何言ってんの、みたいなすごい目で見られた。
なにかへんなこと言ったのか、わからない。

「どこの病院ですか?」って聞いたら「日赤」と言われたので、「あ、うちの主人と一緒。」と言ったら、この時もなに言ってんの、みたいな目で見られた。
なにか、気に障るようなことを言ったのかな?

先生は顔に出やすい人なので、気持ちが読めるから厄介。
私、そんなに変なこと、言ったのかな。

極限状況の人に何か言うときは、変なことを言ってはならない。
励ますつもりでいっても、よく傷ついたとか言われることが多いらしい。
ものを言うときは、気をつけなければ。
励ますつもりが傷つけていたなんて・・・嫌がられるばかり。
「たいへんね。」と受け入れて、聞くだけにしておくのがベストかも。
ヘタに励まそうなんて、無理なことだから。
大きなおせっかいは言ってはならない。

2月10日の日記から

入院は中止。
ステント取り換えは延期。
数値はむしろ前回より良くなっているって。
1泊3万円。
38度以上の熱が出たら、救急車を使ってもいいからすぐに来るようにと、散々脅されていたから焦った。
熱はじきに下がり、事なきを得た。
たぶん、寒い中手袋もしないで外出したのが悪かった。
2月に手袋なしで自転車に乗るなんて、あきれた。
身体を冷やしたら熱が出るみたいだ。

714Xの注射をするとき、打つ場所を氷で冷やし過ぎて毎晩熱が出ていた。
痛くないようにと、大きな氷を入れた袋で、思い切り冷やしていたらしい。
注射の範囲は1円玉くらいだから、そこだけピンポイントで冷やせばいいんじゃないのと、アドバイス。
小さな保冷剤で冷やすようにしたら、熱が出なくなったらしい。
本当に手探り状態。

2月13日の日記から

パパの体調が良くなったり、悪くなったり。
退院後、散歩に出ても疲れないと、嬉しそうだったのに、昨日は何となくぐったりしていた。
しんどい?と聞いたら、しんどくはないけど・・・としんどそう。
入院点滴の魔法がとけたような感じ。
やはり、甘い考えは捨てなければ。

私だけ健康で申し訳なくなる。
でも、私が倒れたらお終いだから、気を張って頑張らねば。
雨が降るだけで頭痛がするタイプだから、しっかりしよう。
パパはいてくれるだけでいいから、何もしなくていいから。
たまに、コンビニに新聞を買いに行って、そこにいてくれるだけでいい。
確かに体力は落ちているけど、ずっとこのままでいいから。
私が何でもやるから。
掃除も買い物も、用事は私がやる。

パパは「俺もずっとこのまま行けそうな気がする」と言ってくれた。
714Xがあるから。
弱っても、普通に暮らしていけてる。
このまま、ずっと暮らせますように。

がんで手術ができないと言われたうちのパパと、首の骨を折って、寝たきりになった私の友人のご主人と。
さぁ、どっちがいいと聞かれたら、どうする?寝たきりのご主人をいつも励ましてくれていたお友達が末期の肺がんになったらしい。
友人がご主人の代わりにお見舞いに行ったら、「寝たきりでも生きていける、俺は死ぬんやから」と言われたらしい。
でも、100年したら、みんなこの世からいなくなってるから。
平等だ。

まとめ

外を歩いている健康な人ばかり目につくから、病気で大変な思いをしているのは私たちだけのような気がしていました。
でも、違いますよね。

病気の人は家の中にいるから、目立たないだけ。
病気やけがでつらい思いをしている人はたくさんいます。
励ましたいけど、どうやって励ましたらいいんでしょう。

つらい時期、友人がくれた栗原はるみさんのインタビュー記事は心の支えになりました。
栗原玲児さんを亡くした後の、彼女の体験が語られています。
「え~、がん!」と大声を出した友人が、新聞の切り抜き記事をくれたんですよ。
ありがたかったです。

 

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