白神山地に憧れて、秋田に行ってきたときのこと。
有名ななまはげ体験をしてきました。
鬼が各家庭をまわって、小さな子どもたちを「泣く子はいねが~」と怖がらせながら、いい子になるように導いてくれるという、あのなまはげです。
男鹿真山伝承館でなまはげ体験ができます。
秋田の男鹿半島をドライブしていると、道横に大きななまはげが立っていて、観光客を迎えてくれます。
男鹿総合観光案内所(なまはげ案内所)ですが、なまはげは高さが15mもあり、迫力満点です。
秋田に来たな~と思わせてくれました。
秋田のなまはげ館
男鹿真山伝承館は真山神社のそばにありました。
真山神社を散策していると、「泣く子はいねが~」と大きな声が聞こえてきました。
なまはげ体験の迫力満点の声が外まで聞こえていたんです。
あれじゃ、小さな子は泣きますよ。
男鹿真山伝承館でなまはげ体験ができると聞いて、さっそく行ってみました。
〒010-0686 男鹿市北浦真山字水喰沢
「男鹿真山伝承館」ではなまはげの実演が観られます。
築100年の曲がり家の中で行われる実演は迫力がありました。
正直ビビりますよ。
「男鹿真山伝承館」はなまはげを一年中見られる貴重な観光スポットです。
なまはげ館(伝承館)での体験
なまはげ体験は、実に面白く、心を入れ替えせられます。
鬼にビビッて、自分を反省するのは小さな子どもだけではありませんよ。
なまはげ体験
なまはげ体験の設定は大晦日です。
かやぶき屋根の家に入ると、室内には古い振り子時計がありました。
まず、案内のおじさんが入ってきて、なまはげについての説明がありました。
次に、和服を着た「家長」が姿を見せてから、なまはげを招き入れるという「先立」が現れます。
ここからお芝居が始まりました。
家長「よく来てくれました。」と先立を迎え入れて、挨拶が交わされます。
家長と先立の二人で、私たちにはわからない男鹿なまりの会話がしばらく続きます。
そのとき、扉を激しくたたきながら雄たけびを上げたなまはげが登場します。
わざと、バンッと大きな音をさせて戸を開けて、なまはげが怒鳴ります。
なまはげの地鳴りのような声はすごかったです。
「うおおおおお~~~~」
「ドンドン!!」
かなりビビりました。
次に、なまはげが家にあがり、シコを踏みます。
まず家にあがり7回、お膳に座る前に5回、立ち上がる際に3回。
七五三のめでたい数字にちなんだ、独自のしきたりらしいです。
無病息災を祈願しているそうです。
そこで、主人がなまはげをなだめます。
「なまはげさん、まあいっぱいどうぞ。」と、なまはげにお酒とご馳走をふるまいます。
ここからが、なまはげ体験の真骨頂です。
台帳を持ったなまはげと家長との間で、様々な問答が始まります。
「住人は皆まじめで、怠け者はおりません!!」
「子供や嫁がこの一年、怠けていたとここに書いてあるじゃないか!!」
家長が家族をかばい、なまはげが怠け者を戒めるという会話にはユーモアがあります。
けっこう、ほのぼのとしています。
次に、主人の話を聞いたなまはげは怠け者を戒めるために、再び部屋を踏み鳴らして、私たちを巻き込んで、家じゅうを暴れ回り始めます。
ここからが一番の見せ場で、お客さんが巻き込まれます。
この時点で、私たちはかなりビビっています。
なまはげの予期せぬ行動にみんなハラハラです。
女性と子供はもれなくねらわれます。
「泣く子はいねが~~」
「親の面倒見が悪い嫁はいねが~~~」
明らかに私に向かって
「カラオケばかり行って、親の面倒見ない嫁はいねが~~」と大声で言われてしまいました
!!
もう、ビビりました!!
カラオケが大好きで、かなり歌っていましたからね。
私はカラオケ三昧がバレた、と思いました(汗)
最後の問答が終わると・・・
「なまはげさん、許してください~~」
「なまはげさん、まんず、この餅っこで御免してくだんしぇ。」
と家長がなまはげをなだめて、おみやげの餅を渡して帰ってもらいました。
この「泣く子はいねが~~」は、男鹿地方の子供たちを、大みそかに震え上がらせます。
なまはげは出刃包丁を片手に雄たけびを上げ、鬼のように見えます。
しかし、本当は災禍を払い吉事をもたらす神の使者なのです。
なまはげのケダシから落ちたワラは、神聖なものとされ、無料息災の護符とされています。
落ちたワラにはご利益があるそうで、みんなワラを拾っていました。
私は今も、大事にワラを持っていますよ。
まとめ
帰りに真山神社を参拝しました。
そこには大きな出刃包丁が奉納されていました。
囲炉裏にあたってばかりいるとできる斑点の火斑(ひだな)をナモミと言うそうです。
「ナモミ剥ぎ」とは、包丁でナモミをはぐという意味で、「ナモミ剥ぎ」がなまって「なまはげ」になりました。
囲炉裏にばかりあったって怠けているのをいさめているのでしょう。